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【家庭菜園】コンパニ…

【家庭菜園】コンパニオンプランツ(共栄作物、共存作物)で農薬を使わない野菜栽培法を

違う野菜を混作する事で、即ちコンパニオンプランツ(共栄作物、共存作物)活用術により病害虫から作物を守り、成長を促す効果も得られると同時に限られた畑地を有効に活用する事ができ、無農薬又は減農薬栽培が可能であることを説明しています。

更新日:

コンパニオンプランツとは

【家庭菜園】コンパニ…

コンパニオンプランツという言葉を聞かれた方はおられるでしょうか?
家庭菜園を始めた方は、この言葉は聞き慣れないと思います。

「コンパニオンプランツ」とは、共栄作物とか、或いは、共存作物を意味し、二種類以上の植物(野菜)を近くに栽培する事(混植とか、混作とも言います)で互いの成長によい影響を与えたり、共栄しあうとされる植物のことを指すます。

筆者もこの方法を知ってチャレンジを始めたのは3年目からでした。近隣の畑仲間や農家の方々からお聞きし、教えてもらい、実施を5年以上採用しています。

筆者は農学の専門家ではないので、科学的検証による確認はむずかしいのですが、筆者や近隣の農家の方々から効果に対する口コミ情報からも効果が期待できたとか、またその他一部の文献などでは科学的効果もあるように書かれています。

ただ、私見ですが、このコンパニオンプランツの効果については、野菜の組合せや野菜の相性問題、さらに、その時の気候の変動や施肥の方法、病害虫の発生状況等々の影響でも左右されている事も事実と思っています。

筆者がこのような事を言えば、コンパニオンプランツの利用は全然役に立たないと誤解されるかもしれませんが、それは間違いで、その効果はどの程度あるのかというと、経験では、少なくとも50〜90%の効果はあったと思っています。

中には失敗もあります。例えば、キャベツと豆類の混植・間作は成長を阻害します。また大根と長ネギの混植は大根の根が曲がりやすくなり、成長が鈍化します。

これらは経験を積まれるか、畑関連の文献や、畑仲間、農家の方々からの経験を事前にお聞きして組合せをされるのがよいかと思います。失敗もありますが、経験上からも少なくとも減農薬に役に立っていますのでぜひお薦めします。

更に、2種類以上の野菜と混植、間作しますので、同時期に二つ以上の野菜を収獲できますので、一石二鳥、一石三鳥以上のお得になります。また一つの畝に2種類以上の野菜を間作・混植しますので狭い畑の有効利用にも役にたっていますので、ぜひお試し下さい。

「コンパニオンプランツ(共存作物)」以外に「バンカープランツ(銀行/貯蔵作物:天敵温存作物)」「ボーダープランツ(縁取り作物)」「バリアープランツ(障壁作物)」という利用もあります。紙面が許す範囲内で簡単に後述します。

このコンパニオン・プランツの組合せは非常に多岐にわたり、組合せの種類も多くあって、実際、どの野菜の組合せをすべきかが迷ってしまいますが、家庭菜園では野菜の人の好みもあって、実際、植える野菜の品種も限られています。春夏野菜と秋冬野菜の定番というものがありますので、以下に、人気野菜とのコンパニオンプランツについて限定して説明します。

コンパニオンプランツの種類

ネギ

それはネギ類で、被子植物分類学では3つの体系(クロンキスト体系、新エングラー体系、分子系統分類「APG」)がありますが、ここでは新エングラー体系では、「ネギ亜科」「ネギ属(アリウム)に分類される植物(野菜)です。即ち、タマネギ、ネギ、ワケギ、リーキ、ニンニク、ラッキョウ、ニラ、アサツキ(別名、千本ネギ)、チャイブです。

これらネギ類の臭いから穿孔性(せんこうせい)害虫類(茎やを食害して、茎や実に穴をあけてしまう虫)カミキリムシ、マメコガネムシ、アワノメイガ、ダイメイチュウなどの防除効果があります。またウリハムシを遠ざける効果もあり、萎凋病(いちょう病)、立枯病、つる割病などの防除効果もあります。長ネギの根には拮抗菌がいて抗生物質を作り出している事が明らかになっています。

野菜の種類との組合せで効果も様々ですが、ネギ類は全体として病害虫の防除効果が高いようです。

ネギ類とのコンパニオン・プランツで効果の高い混植の組合せを以下に列挙しますと

1)長ネギとウリ科(スイカ、メロン、キュウリ)病気防除
2)長ネギとユウガオ(カンピョウの原料)病気防除
3)長ネギとイチゴ、ほうれん草、トマト、ナス病気防除
4)長ネギとナスで病気防除
5)ニラとナス科(トマト、ナス、ピーマン、ジャガイモ)では、病害虫、特に油虫防除。
6)ニラと春菊、又は水菜又は壬生菜では、害虫防除。
7)葉ネギとほうれん草では、病気防除

等々と多岐に渡り色んな事例がありますが、紙面の都合で割愛します。

マリーゴールド

マリーゴールドはネコブ線虫を近づけない物質を出すために線虫の害を受けにくくなります。

前作に使い、土壌混和することで土壌消毒にもなり、また、混作や間作すると被害を押さえることができます。

また、ニジュウヤホシテントウムシもこの花を嫌います。またトマトのコナジラミの防止にも効果があります。

その他に、キャベツ等のアブラナ科野菜との混植、また、かぼちゃ、ズッキーニ、獅子唐、ジャガイモ、ナス、ピーマン、ニンジン、レタス類もマリーゴールドとの混植も病害虫(ネコブ線虫、アオムシ、オンシツコナジラミ、コガネムシ、ハムシ類、ミナミキイロアザミウマ等)防除に有効である。

但し、豆科とは相性が悪い。マリーゴールドの花の価格はそれなりにしますので、花が咲いた後の種を収獲し、翌年に播種することで利用すれば良いでしょう。

違う場所での発芽率は少し悪いのですが、育てていた同じ土壌であれば発芽率はかなり高いです。マリーゴールドをコンパニオンプランツとしての役割が終わるとその場所が秋作に必要になり邪魔になってきます。

一つは前述の通り、その畝に鋤込む方法がありますが、それ以外に、花が咲いた状態で移植させる必要がでてきます。大きく育ってからの移植は枝がポキポキと折れやすいのですが、根こそぎ持ち上げて邪魔にならない畑の隅に移転させます。

その時に穴にタップリ水を溜めてそこへ植えつけて、その後、根づくまで小まめに散水回数を増やせば、晩秋まで十分花が咲いて種もできますので種を収穫しましょう。

ハブソウ

(江戸時代に毒虫や毒蛇ハブに咬まれた際の薬として導入された。ハブ茶はこの種子を炒ったものと誤解されているが現在はエビス草の種子を使用している)
根からタンニンを大量に放出しますのでネコブ線虫の防除にも効果があります。

唐辛子

モンシロチョウが寄りにくくなりますので青虫の被害を抑える事が出来ます。また、ハダニ防除の効果もあります。

チャイブ(別名、エゾネギ、西洋アサツキ)注意:アサツキとは異なる。

枝豆との混植すると、カメムシ、マメクイムシを忌避します。

上記の五種類の作物と、栽培したい野菜との混植、間作すればコンパニオン・プランツの完成です。他にもキーになる植物(野菜)もありますが、

長ネギ、タマネギ、ニラ、ニンニクがあれば十分と思います。
マリーゴールドもよく使われます。
あとは、唐辛子を利用する程度でコンパニオンプランツとしての使い方は十分完成です。
病害虫の目立つ発生時期は春から秋が主でコンパニオンプランツもその季節物になります。

次に、上記のキー・コンパニオンプランツ以外で、以下の野菜の組合せもコンパニオン・プランツになりますのでご紹介します。

ニンジンとカブ、大根の混植

アゲハチョウやモンシロチョウが寄りつきにくい。

ブロッコリーとレタスの混植

レタスはアブラナ科を好きなアオムシ、夜盗虫、コナガを寄せ付けない。

キャベツとレタスの混植

病害虫防除

ブロッコリーとパセリの混植

病害虫防除

キャベツとトマト・唐辛子の混植

病害虫防除

と色々ありますが、紙面の制約がありますので、別の機会に解説したいと思いますのでここでは割愛します。

バンカープランツ(銀行/貯蔵作物:天敵温存作物)

クリムソンクローバー

クリムソンクローバー

この方法は、害虫が特に好む植物、言い替えれば、その植物に害虫が集まりやすい植物を作付けする方法です。この場合注意として、土着化して雑草化しない植物で、家庭菜園をしたい野菜に直接影響を受けない植物である必要があります。このような植物の事例として、ネギ、エン麦、クリムソンクローバーなどがあります。

ボーダープランツ(縁取り作物)

これは上述のバンカープランツを畑の周囲に大規模に植えつける植物を言います。例えば、コスモス、ひまわり、ローズマリーなどの花木類が主になります。

バリアープランツ(障壁作物)

これは害虫の飛来を防ぐために利用する植物です。野菜の背丈よりもかなり高いものが必要になります。作付けした野菜を見えなくする方法でもあります。

トウモロコシもその事例になりますが、それ以外に、ソルゴーなどがあります。

一般的な家庭菜園では採用しにくい事例ですがトウモロコシの作付け位置を工夫すれば、一般家庭でも可能です。しかしソルゴー等は背丈が2〜3mにもなり、残渣処理が面倒ですのでプロ農家向けと思います。

結び

上記のバンカープランツ、ボーダープランツ、バリアープランツの植物についてはタキイ種苗の無料カタログに豊富に記載されていますのでぜひ興味のある方はご覧になってください。

筆者も白クローバ、クリムゾンクローバ、コスモス、レンゲ等は花が綺麗なので採用しています。但し、ソルゴー、ヱン麦、ライ麦、ネグサレタイジは背丈問題以外に、鋤込む耕耘機のパワー不足でうまく鋤込みができず、現在は中止しています。

確かにこれらを利用することで病害虫も少ない分、減農薬にもなっていますので、新しいパワーのある耕耘機をもし買えば、復活したいと思います。

コンパニオンプランツ 相性について

出典元:YouTube

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