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ニンジンのやさしいプランター栽培

野菜のプランター栽培は、庭先や玄関先で簡単に育てる事ができます。ここでは、ニンジンのプランター栽培について説明します。

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1.栽培前の準備

野菜づくりの前に、まずは日当たりの良い場所を確保しましょう。次に、プランターで育てやすい野菜の一つとして、ここではニンジンを選びます。特にニンジンは、播種後約4か月で収獲できる野菜で、プランター栽培でも可能です。プランター大きさとして長方形で野菜型のものを選び、ニンジンの場合最初に品種を決めましょう。三寸ニンジンならば、深さ(高さ)20〜30cmで、4寸又は5寸ニンジンならば深さ30cm以上のものが必要としますが、35cmを越える直方体プランターになると市販の廉価版では入手ができませんので、木枠を組んで手作りされる方が安くつくと思います。あるいは、鉢形のものであれば深いタイプも廉価版で販売されていますがニンジンの収穫本数が減ります。ということから三寸ニンジン、ミニニンジン(ピッコロ:タキイ種苗)がプランターに適しています。ニンジンの植える時期は、春播きは3月〜4月で、収獲は7月〜8月です。夏播きは7月から8月で、収獲は11月〜翌年1月過ぎです。発芽温度は8〜30℃ですが、最適温度は15〜20℃です。生育適温は15〜20℃です。PH=6〜7です。輪作は1年あけましょう。翌年同じプランターを使う場合は土の入れ替えをしましょう。更に容器は水はけのよい穴のあいたものを使い、底に小石か、軽石を敷き詰めましょう。

2.用土(培養土)の準備

畑と違って、耕す事はできませんので、基本的には市販の野菜用の培養土を使いましょう。市販の用土(培養土)には元肥も混入されていますので、便利になっています。ニンジンはアルカリ土を好む野菜です。市販の培養土はどちらかというと中性かやや酸性になっているのが多いので、酸性土を嫌うニンジンを植える場合は苦土石灰を少し散布し弱アルカリ土壌(PH6〜7)にしましょう。その為に、播種の1〜2週間前に苦土石灰を培養土に混土しましょう。時間短縮をしたい場合、有機石灰(貝殻石灰等)を使う事で1〜2週間が数日に短縮されます。苦土石灰は1kg入りのものから市販されていますので、10リッター当たり10〜20gを土に混ぜましょう。培養土は、プラッター容量に合う培養土を買って入れますが、いっぱい入れないでトップから2cm程の余裕を残して土を入れてください。これで準備完成です。

3.種を蒔く作業

ニンジンは種からまいてください。尚、種を買うときは春播き用か、夏播き用かを見て買うようにしてください。ただその時期に市販されているニンジンの種は適期の種が販売されていますのでご安心下さい。まき溝は、深さ5〜10mm、幅が2cmほどの溝をつくり、底はできるだけ平らにならします。種を蒔く方法には2つあります。ひとつは6〜7cm間隔に1カ所4〜6粒の点蒔きをする方法と、もう一つは、スジ蒔きにばらばらと蒔く方法があります。その後5mm程度の覆土をして軽く土を押さえ、乾燥防止にワラや籾殻や完熟堆肥や腐葉土などで覆うこともお薦めです。その後タップリ水をまきましょう。できれば、播種する前日にプランターにたっぷり水まきをされるのが発芽のポイントです。
発芽は播種後、1〜2週間ですが、外気温に大きく左右され、15〜20℃であれば10日前後で発芽しますが、蒔き時には、特に10℃を下回る低温になればどんどん遅れていきます。例えば、5℃ならば30日以上かかると言われています。それ故に春播きは3月以降、夏播きは8月末までに播種する必要があります。種は水分の吸収力が非常に弱いので7~8月の夏播きは特にこま目に灌水をする必要があります。

夏播きの8月に播種するニンジンは特に発芽しにくいので、発芽を播種する前に発芽を促す方法があります。但し、コート種子はダメで裸(生)種子に限りますのでご注意下さい。最初に、種を半日ほど水につけて、水は一度取り替えます。翌朝、布か、キチンペーパの上に種をあけて余分な水分を取ります。この種を播種します。この方法を採用された場合、ニンジンを強制的に発芽をさせますので、その後の乾燥で枯れる事がありますのでご注意ください。強制発芽させた後の水やりのメンテナンスを小まめにされると防ぐ事ができます。

ニンジン栽培の失敗の原因は、発芽させるまでが難しいと言われています。全体に発芽すれば半分以上成功と言っても過言ではないでしょう。発芽させるポイントは①水分②日当たり③発芽までの気温④ややアルカリ土⑤防除は重要な要素になります。

4.散水(灌水)作業

潅水は、播種前日と直後に水を十分に与えてください。その後、発芽までは土が乾かない程度に散水をしましょう。発芽はかなり遅く、2週間程かかって発芽します。灌水頻度は生育状態に合わせて調整しますが、午前中に散水するようにして夕方には土が乾いている程度にしましょう。

5.追肥と土寄せ作業

1回目と2回目の間引きの後に化成肥料(NPK=8:8:8)を10リッターあたり、10g(大さじ1杯)を土と混ぜ合わせます。追肥はやり過ぎたり、株元に与えると根が肥料焼けを起こし枯れます。播種した溝の外側に散布されて軽く土と混和されるのがよいでしょう。2回目は丁度根が太り始める頃なので時期遅れずに追肥しましょう。その後は、根が露出して肩の部分が緑化しやすくなるのでこま目に根元に土寄せをしますが、葉の付け根には土が入らないようにしましょう。もし土が不足ならば、残っている培養土で補充しましょう。

6.間引き作業

ニンジンの場合、1回目の間引きは本葉2〜3枚の時に、株間3〜4cm程度にします。ニンジンの発芽はかなり遅く、雑草の方が早く成長しますので、除草は豆にしてください。2回目は5〜6枚目の時に、株間8〜10cmにしますが、要点としては、ニンジンは葉が少し触れ合う方が成長がよくなりますのでその間隔をみて間引きしましょう。間引きの時に、生育が遅れのものや、逆に大きくなりすぎのものは間引き、全体を揃えるように残します。また間引きは根元から引き抜きますが、引き抜くとき残された苗の根元が壊されないように丁寧に抜きましょう。間引いたニンジン葉は柔らかくていろいろなレシピが紹介されていますが、筆者は胡麻などと「おしたし」を好んで食べています。葉があんまり大きく成長すると葉も硬くなり調理にはむきません。

7.収獲

ニンジンの収獲は播種から110〜120日かかります。根元の太さが3〜5cmになれば収獲です。

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