kanariaさん
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伸び縮みしない布帛(ふはく)生地と違って、ニットは扱いにくい生地です。
ロックミシンやカバーステッチミシンがあれば問題ないのですが、
かなりの量縫う方や専門の方で無ければ、持っている人は少ないでしょう。
そこで一般的な家庭用ミシンで縫う方法をご紹介します。
生地を選ぶ
テレコやワッフル、ベア天竺など伸縮率の高い生地は難しいです。
縫えないことは無いですがかなり大変です。
ひとまず諦めましょう。
スムースや伸縮率の低い天竺を選ぶと縫いやすいです。
スウェットであれば、裏起毛にすると起毛部分の伸びが悪いので縫いやすいです。
針と糸を選ぶ
針は必ずニット用針を使いましょう。
使い古した針であれば大丈夫らしいのですが、
新しい尖った針ではニットに穴が開きます。
糸は個人的に普通糸でも良いように思います。
レジロンなどのニット用糸を使った方が糸切れしにくいのですが、
扱いが難しいので、縫いにくくなります。
縫い方
洋裁本には「家庭用ミシンでもニットは縫えます」と書いてありますが、
実感として「かなり頑張れば」と前置きしたくなると思います。
一般的な家庭用ミシンはニットを縫うことを前提に作られていません。
初めは苦労すると思いますが、何度もやっているとコツがつかめてきます。
諦めず頑張りましょう。
パターン1 本縫いで縫う
普通の縫い目で縫うと生地の伸びに糸がついてこれず、着脱時に糸が切れます。
これを防ぐためには、生地を横方向に伸ばした状態で縫うとマシになります。
さらに縫い目を細かくすることで切れる確率が減ります。
問題点
伸ばして縫う時に縫い目がズレます。
特に袖口や裾の処理で重なっている時は、確実にズレます。
目打ちを使って慎重に縫いましょう。
パターン2 伸縮縫いで縫う
伸縮縫いはジグザグの小さい版です。
これで縫えば、生地が伸びて糸切れする可能性が減ります。
問題点
針と一緒に生地が穴に落ちてしまうことがあります。
ひと目ずつ戻りながら縫うことが原因のようです。
縫い始めだけ本縫いにして、進んでから伸縮縫いに変えるとクリアできる場合があります。
あとはミシンの進みが遅くなることです。
パターン3 上に紙を乗せて縫う
生地の上に紙を乗せて縫うと、送りが良くなり縫いやすくなります。
新聞紙を乗せる方法もありますが、後で取り除くのが大変です。
オススメはピーシングペーパーです。
これはアイロンで仮接着して縫うことができ、外すのも普通の紙より簡単です。
細く切ってアイロンの中温で縫う箇所に仮接着し、伸縮縫いすると良いでしょう。
問題点
手間がかかります。
また、ピーシングペーパーを買うお金がかかります。
パターン4 送り歯に工夫する
送り歯に調整機能があれば、色々試してみてください。
もしミシンを購入する前であれば、送り歯が強いものを選ぶと良いでしょう。
ブラザーですと「ウォーキングフット」という付属品があります。
さいごに
家庭用ミシンでニットを縫うのは大変です。
しかし、たくさん縫って試行錯誤すれば必ず縫えるようになります。
生地・針・縫い方を工夫して素敵な作品を作ってみてください。