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家庭菜園でカタツムリ…

家庭菜園でカタツムリを駆除する方法

カタツムリは子供の頃から「でんでんむし」と呼ばれ、歌まである可愛い生命体ですが、カタツムリは自然界の中でどのような役割をしているのか不可解です。とにかく家庭菜園者にとって野菜や花芽を食べる害虫ほかりません。それで、その撃退方法を解説しました。

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カタツムリは害虫のひとつ

カタツムリは害虫のひとつで、特に春から秋にかけて、庭や畑、公園などにも頻繁に発生します。

本来、夜行性かと思いきや日中でも日影になる野菜の葉の裏や根元で食事中を見受けます。また、石の下や鉢植えの下に潜んでおります。

特に気持ちが悪いのはあのねばねばの粘液、体液です。触ると最悪ですし、歩いた足跡もねばねばで、その後に、その足跡が乾燥し、光っています。家庭菜園をしていると、葉や花や実をなんでもを食い荒らす悪党です。

特に家庭菜園でイチゴを栽培しているときなどは、折角赤い美味しいそうなイチゴが実っている時に、そのイチゴを食い荒らし、あのネバネバを残しておくという悪党です。

カタツムリは木の幹を垂直に1m以上も登って行く現場を目撃しています。また昔、納屋の平屋根に白菜やキャベツの苗をプランターに植えていたところ、そこにもカタツムリがいまして、1.5mも上に置かれた野菜の臭いを嗅ぎつける能力があるのではないかと思います。触角と目があるようですが、臭い細胞があるのかどうかは知りませんが、とにかく1.5mの上に置かれた野菜を食べにきているのです。

そして、通常、カタツムリは日陰あるいは地中に隠れていて夜になると集団でドンドン地上に現れ荒らしまくります。野菜や壁面に足跡をそれなりに残しますので、野菜泥棒にしてはドジな泥棒です。カタツムリの食材の傾向として野菜のアブラナ科が好きなように見えますがイチゴも大好きなようで、初めてイチゴ栽培をした時、赤いイチゴをたくさん食い荒らし回って怒り心頭でした。

1.カタツムリの生態

カタツムリの生態をご存じでしょうか?カタツムリは実は卵で繁殖します。種類によって異なりますが、直径が5mmほどの白い球状を土の中に産み付けます。

カタツムリには雌雄の区別がありません。カタツムリは雌雄同体なので、カタツムリは自家受精をすることができ、一体だけで子孫を残すことができます。

一度に30個ほどの卵を産みます。秋が来るとしっかり食物をとり、栄養を蓄えて冬眠に入ります。冬眠は、土の中や落ち葉、古木などです。卵から孵化した幼貝は1年で成長しますが、普通1年から2年経過で立派な成貝にはなります。筆者はカタツムリの産卵から幼貝まで虫かご飼育した事がありますが、1〜2月後に、知らないうちにすべて逃げ出して、飼育かごにいないという経験があります。

カタツムリは殻を形成にカルシウムを必要とするようで、コンクリートなどもかじって食べるようです。カタツムリには口があり、小さな歯が1万本以上も並んでいるヤスリのような歯舌があります。実際、飼育している時には貝殻とか卵の殻を与えていました。

カタツムリで特に注意することがあります。カタツムリには人間に害のある寄生虫や病原菌がいることもわかっていますので、素手で触ってしまった場合は、きちんと石鹸で手を洗ったり消毒をする事が必要ですが保証はありません。万が一、カタツムリを触った手で食べ物を食べたりすると、大変危険です。沖縄と九州地方には「アフリカマイマイ」が生息し、これは人間を死に至らしめるほどの恐ろしい寄生虫をもっています。

2.カタツムリ対策法

①昔からの方法でカタツムリに塩や熱湯を撒く

この方法はコストも安く、確実に退治できますが、その後の体裁が汚く、気持ちの悪い形につぶれたりして、しかもネバネバが周りにへばりついて、死骸の後始末に困りますのであまりお薦めしません。塩が一般的ですが、砂糖でも、小麦粉でも、乾いた砂でも同じ効果があります。これは浸透圧という物理現象により、カタツムリの体液(水分)が吸い出されるからです。

②ビールを利用する。

缶ビールの空き缶にビールをほんの少しだけ底に入れて、この缶を畑でも庭でも立ててもよいし、横倒しにしてもよいので、防ぎたい場所に設置してください。一晩で空き缶にいっぱい入ります。なぜか知りませんがカタツムリはビールが好きなようです。

のんで酔っ払ってご臨終ということでしょうか?死んだカタツムリも美味しいビールを飲んで本望でしょう。但し、この方法では、空き缶に入ったカタツムリの処理をどうするのかという問題が残ります。そのままゴミ箱にほかす訳にはいきません。

何故ならば、ゴミ分別収集しないといけないので、やはり空きから死骸のカタツムリを出して(手では絶対に触らないでください。割り箸や使い捨てピンセットでつまむようにしてください)生ゴミ箱に、または地中に埋めて、空き缶はカンのゴミ収集日にだします。このことから、この方法もすこし手間暇がかかります。

③コーヒーの殻を播いておく

カタツムリはカフェインを嫌うらしく、このコーヒー豆かすを通り道に播いておくことで、寄ってこないのですが、筆者の経験では効果は低いようでした。というのも大量に播く訳でもなく、通路とおぼしき場所に散布したのですが、そこがカタツムリの通い道かはわからないからです。

④天然物由来成分のカタツムリ駆除剤を使う方法

天然物由来の成分の有効成分である「燐酸第二鉄」とは、

「燐酸第二鉄」は天然に土壌中に広く存在する無機化合物です。土壌では、燐酸と鉄の結合は土壌微生物の力で燐酸と鉄に完全に分解され、作物は燐酸と鉄を養分として吸収します。」
「<耐雨性>燐酸第二鉄粒剤の製品「MICカタツムリ退治」、「ナメトール」、「カタツムリ退治」、「カタツムリキラーF」、「スラゴ」は新開発のパスタ製法で製剤されています。
この製造方法により、雨の多い時でも周りの湿度に適応して粒の形状は保持されます。処理された粒は土壌表面の湿気を吸収すると膨らみ、乾燥すると本来の形状に戻るのです。この粒は乾燥状態でも吸湿して膨らんだ状態でも同じようにカタツムリをよく誘引します。」

「<作用性>燐酸第二鉄粒剤を食べたカタツムリ、カタツムリは有効成分の燐酸第二鉄の働きで内臓器官(そ嚢、肝膵臓)細胞に生理的変化を起こし、速やかに作物への食害を停止します。摂食後、カタツムリ、カタツムリは、土中など人目につきにくい隠れ場所に戻って死亡します。 そのため、死んだカタツムリを見ることは少なく、いつのまにかカタツムリがいなくなります。また、燐酸第二鉄粒剤を食べたカタツムリは花や作物の上に汚い粘性の這い跡を残しません。多くの公的試験結果によって、カタツムリ、カタツムリの種類に関係なく高い効果があることが認められています。」

出典:Neudorff : 天然物由来成分 「燐酸第二鉄」ナメクジ・カタツムリ駆除剤

ノイドルフ(neudorff)社

有効成分の燐酸第二鉄は天然に存在する成分で、作物の株元にも散布できます。そして散布する注意として、作物(野菜)体上に本剤がかからないように作物周囲あるいは株元の土壌表面に処理してください。

「燐酸第二鉄」を製品として以下に代表的なものを紹介します。

ナメトール 120g /300g(株式会社ハイポネックス・ジャパン)

燐酸第二鉄粒剤<類白色粒状>

殺虫剤 スラゴ 粒剤 1kg (三井化学アグロ株式会社)

有効成分:燐酸第二鉄水和物

尚、使用上の注意事項は各製品の説明書を必ず読んだ上でご使用ください。

⑤有効成分:殺虫剤メタアルデヒドのカタツムリ駆除剤を使う方法

メタアルデヒド成分は、カタツムリには非常に有効な防除剤ですが、野菜に直接散布できません。また、食用作物にかからないように注意してください。適用範囲は花壇、庭、家の周りに散布する。尚、使用上の注意事項は各製品の説明書を必ず読んだ上でご使用ください。

以下に代表的な製品を紹介します。

カタツムリカダン誘引殺虫粒剤(フマキラー)

有効成分:メタアルデヒド

ハイパーお庭の虫コロリ (顆粒タイプ)(アース製薬)

有効成分:メタアルデヒド、カルバリル(カーバメート系)

ナメ退治ベイト(住友化学園芸)

有効成分:メタアルデヒド

3.参考コメント

駆除剤を使う時、雨による影響について、製品によって殺傷力の効果が異なりますが、筆者は空き缶ビールに粒剤を入れて使うと、穴には雨が入りにくいので、それ故に粒剤がぬれないので長持ちさせることができます。カタツムリはこの空き缶の穴から入ってきます。

または、畝間に防草シートを敷いて、その防草シート状に粒剤を散布します。それによりカタツムリが畝の中に入る前に抹殺されますので、畝の野菜には被害がでません。特にイチゴ畑にはこの方法を毎年採用していてカタツムリの被害はありません。

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