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レタスの育て方

レタスの育て方

レタスは多くの食品の中で使われる食材で家庭料理でも人気があります。そのレタスをいつも身近に新鮮な野菜として家庭で簡単に栽培する方法を解説しています。

更新日:

レタスについて

レタスの育て方

現在、レタスはサラダ、ハンバーガーなど多くの食品の中で使われている食材です。レタスの95%は水分で、食物繊維量も野菜の中でも下位にあり、100gあたり1.3gと僅かです。一位はニンニクで100gあたり6.2gですが、1食あたりあまり使わないので、その意味では2位のゴボウが一位といえると思います。ゴボウは100gあたり5gです。

食物繊維の1日あたりの摂取目標量は男性19g以上、女性17g以上と言われています。
過剰摂取は下痢、ビタミン・ミネラルの欠乏症などの悪影響がでます。最大目安として2倍程度がよいと言われていますが、サプリメントで補充されている方は過剰摂取に注意される必要があります。ところでレタスのみで1日の目標摂取量19g〜38gまで到達するにはレタスを約1.5kg〜3kg、言い替えれば、球レタス1個の重さは300〜500gなので、1日5個〜10個を食べなければなりません。

レタスのみで食物繊維をとろうとする試みはこの意味であきらめた方が好ましいと思います。しかし、レタスはサラダ料理の主役で、見た目にも綺麗で、歯触りもよく、食感もよく、多くの食品店のサラダコーナーに並んでいますし、自宅料理にもよく使われます。

レタスの植物学分類では、キク科アキノノゲシ属で、レタスの原種は、ヨーロッパの温帯全域、カナリア諸島、アフリカ北部、インド北部、中央 アジア等に野生種が分布しており、これらの野生種から現在のレタスになり、原種は紀元前から古代エジプトやローマ、ギリシア、ペルシャでも栽培されたと言われています。多く出回る時期は4月~9月頃で、主な生産地は、長野県(約36%)、茨城県(約15%)、群馬県(約9%)です。

家庭菜園をされている方は経験されているのですが、新鮮なレタスを収獲する際に根元を切ると白い乳状の苦い液体が滲出するが、これはポリフェノールの一種で、レタスの語源はラテン語で「牛乳」という意の語Lacで、また、和名のチシャ(チサ)も「乳草(ちちくさ)」で、共にレタスの切り口から出る液体に基づき付けらています。

レタスの品種

「レタス」を分類すると、球レタス(球ちしゃ)(硬い球はクリスヘッド型、ゆるい球はバターヘッド型という)、リーフレタス(葉ちしゃ)とカッティングレタス(かきちしゃ)、コスレタス(立ちちしゃ)、ステムレタス(茎ちしゃ)の五種類に分類されます。

球レタス(玉ちしゃ)

結球が硬いクリスプヘッド型を球レタスと呼び、結球がゆるいバターヘッド型をサラダ菜と呼んでいます。アメリカ、日本で多く栽培されています。

リーフレタス(葉ちしゃ)

非結球性レタスで、葉は縮れが多く、葉が緑色とサニーレタスのよう赤色があります。アメリカ、南ヨーロッパで栽培が多い。

立ちレタス(コスレタス)

軟結球性レタスで、ロメインレタス、コスレタスと呼ばれ、白菜のように丈の高い球状になります。アメリカ、ヨーロッパが多い。

ステムレタス(茎ちしゃ)

ステムとは「茎」の意味で茎を食用とするレタスです。ステムレタスの茎は30cmまで成長します。別名アスパラガス・レタスとも呼ばれ、また漬け物として「山クラゲ」が有名です。中国での栽培が多い。

カッティングレタス(かきちしゃ)

不結球性レタスで、 品種的にはリーフレタスの中に含まれるが、成長するに従い、下葉をかき(収穫)ながら食用としたので、「掻きちしゃ」と呼ばれています。七世紀に中国から渡来したので「サンチュ」という名で販売されています。

レタス類の生育環境

発芽の高温限界温度は30℃、最低限界温度は4℃で、発芽生育最適温度は15〜20度です。適温であれば播種後3日程度で発芽しますが、気候条件により7〜10日間かかる場合もあり、ます。土壌が過湿、過乾燥下では生育が抑制されます。

保水性、排水性を良くする必要があります。PH(ペーハー)は5.7〜6.5で、やや酸性土壌です。発芽後40〜50日目で結球開始になり播種から60〜90日で収穫期になります。

育苗の管理期間(種子の播種から収獲時期までの期間)

球レタスの生育期間は60〜90日程度です。
非結球レタスのリーフレタスの生育期間は60〜70日程度です。
非結球レタスのチマサンチュの生育期間は80〜90日程度です。

土づくりと施肥

種まきの1週間前に1平方mあたり、有機石灰300g、完熟堆肥(乾燥鶏糞か、完熟牛糞か、完全発酵油糟など)3〜4kg、ヨウリン200gを土壌に混合しよく混ぜ合わす。その後、定植する植えつけの4~5日前に化成肥料(NPK=8:8:8)300gを全面にまき、深く土と混ぜこんでください。そして、畝をたてます。その畝の大きさとレタス類の条間と株間の長さは、次の通りです。

玉レタスの場合、畝幅60〜70cm、畝長は任意ですが、玉レタスを二条(二列)に植えつけしますので、株間30cm、条間20〜30cmで植えます。

玉レタス以外(リーフレタスなど)の場合、畝幅60〜70cm、畝長は任意ですが、レタスを二条(二列)に植えつけしますので、株間15〜20cm、条間20cmで植えます。

播種から定植、その後の生育管理

レタス類の定植時期は、本葉3〜4葉期(20〜25日間)が適期となり、高温期は生育が早く肥料切れも起こりやすいので本葉2〜3葉期(15〜20日間)に定植するのがよいでしょう。

非結球レタスのリーフレタスは定植後30~45日の間で草丈25cm前後で、収穫をします。また非結球レタスのチマサンチュは、定植後20日位で、葉長18〜20cmのものを収穫するとよい。収穫は下葉から順次つみとり花蕾が出始めたら中止します。

レタス類には春まきと夏まきがあり、春蒔きは3月中旬で定植は4月で、収穫は5月末から6月半ばです。夏蒔きは8月中旬から9月上旬で、定植は9月中旬から末の間で収穫は10月末から12月中旬です。

レタス栽培には、種から育成し苗を畑に定植する方法と、市販の苗を直接購入して畑に定植する方法がありますが、ここでは、種をセルというポットを使って苗まで育てて、その後畑に定植して育成する方法を説明します。

それで、セルというポットを購入し、それを使って発芽させます。セルには市販されている種用培養土を使い、1つのセル(ポット)に3粒まいて新聞紙をかけて発芽するまでは直接日光が当たらないところに置き、発芽すれば新聞紙を撤去し、本葉4〜5枚で露地に定植します。露地定植されるときは黒マルチを敷くように推薦します。

病気防除と防草の効果があがります。後述しますが、球レタスは特にトンネル栽培が好ましいです。

生理障害と病害虫管理の防除

生理障害

最初に、生理障害から生じる症状を説明します。

タケノコ球

タケノコ状の長玉状か、葉がよじれ気味で発育し、結球部の先端が螺旋状になる。リン酸分の施用をすること。

チャボ玉

外葉の発育不良で早期結球し、小玉になる。地温確保と灌水をすること。

変形球

楕円形や偏球形、腰高球になる、温度管理に注意すること。

分球

1株に結球が2玉付きで肥大し小玉になる。高温、乾燥、多窒素、多カリが原因。

未結球

PHが酸性で多窒素で、モリブデン不足と言われています。
これら以外にも、ふうせん球、船底球、軟球、にがみ、縁腐球、心腐れ球、裂球などがあります。

病害虫

次に、病害虫について説明します。

病気

病気には、ベト病、灰色かび病、菌核病、すそ枯れ病、斑点細菌病、モザイク病、軟腐病、腐敗病等の被害があります。

特に病気の防除には農薬の使用という選択肢もあるが、それ以外に、マルチを定植時に使用する事で雨の時の土の跳ねあがりを防止する事で軽減効果があります。

また縮れた葉や、古葉や枯死葉を除去したりするのも必要です。また、結球始めの頃は中耕、除草を行わない事で軽減効果があります。

さらに、球レタス栽培には、透明ビニール(農ポリという)でトンネル屋根のように覆う(トンネル栽培と言います)事で、特に軟腐病、腐敗病の発生を抑えることができます。球レタスは雨水がレタスの中心に溜まりやすく、その中に菌類が温存され繁殖しやすくなりますので、球レタスには水がかからないようにすることで病気を抑えることができるのです。

軟腐病と腐敗病は土壌伝染病なので前作での発生が多い畝では(連作も関係しますが)その発生した畝は数年間、レタスを植えないようにしましょう。

害虫被害

害虫被害では、ネキリムシ、ナメクジ、センチュウ、ヨトウムシ・ウワバ類、油虫類、ハモグリバエ類などの被害が多くあります。

この場合、農薬防除の方法もありますが、やはり寒冷紗か防虫ネットを覆い防除することをお薦めします。秋作の場合は害虫被害はかなり少ないのでネットの必要性は少ないです。

コンパニオンプランツ

コンパニオンプランツとして、「レタス+タマネギ」、「レタス+トマト」、「レタス+キャベツ」などの組合せがあります。このようなコンパニオンプランツも防除効果があります。

球レタス、リーフレタス類の収獲時期

球レタスの生育期間は60〜90日程度です。非結球レタスのリーフレタスの生育期間は60〜70日程度です。また、非結球レタスのチマサンチュの生育期間は80〜90日程度です。
球レタスの場合、生育幅が1ヶ月程度ありますが、まず見た目に巻き付いて見え、結球した頭を軽く手で押さえてみて、やや硬めに感じれば収穫の適期です。

但し、収穫が遅いと苦みがましますので注意しましょう。非結球のリーフレタスの場合は播種から60日以降になると、多くの葉が重り合い、ボリュームがでて来た頃が適期で、その頃にはいつでも収穫できます。但し、収穫に外葉から1枚ずつはがして収穫できますので、いつでも新鮮なものが食べられます。茎レタスは茎長が30cm程なれば収穫適期です。

リーフレタスとサニー…

リーフレタスとサニーレタス栽培

玉レタス栽培

玉レタス栽培

結び

レタス栽培は誰でも簡単に栽培ができます。畝工事をして、施肥をして、市販の苗を定植するこの三拍子で簡単に生育します。特に秋作の場合、病害虫にも以外に強く育てやすい野菜と言えましょう。レタスの若菜の本葉は非常に折れやすいので、苗を買われる際には、非常に注意して持ち運びをしましょう。最初から折れた本葉の苗は買わないようにしましょう。定植の適時のレタス本葉2〜4枚のレタスを購入しましょう。

ところで種から育てる方はどうしても種が余ってしまいますので、それを有効に使う方法を説明します。筆者は、本文に記載した方法で春・秋の毎年栽培をする以外に、14Lサイズの角形プランター(フラワーポット)を使って簡単に栽培しています。

土は、市販の培養土で「花と野菜の培養土(アイリスオーヤマ社)14リッター」1袋300円前後の土を購入し、プランターにいれて、好きなレタス類の種(レタスの種も1袋に沢山入っていますので、いつも余りますのでそれを利用します)を二列にスジ蒔きにぎっしりと蒔きます。そして新聞紙で覆って暗くする事で早く発芽します。

そして5cm程度(本葉4〜6枚)になれば、一気に収穫してサラダとして、美味しく食べます。2つのプランターを使い、プランター間の播種を10日づつ、ずらせて行うことで、短期間に多くのレタスの若苗ができます。しかも播種期間のおよそ1ヶ月間に何回も繰り返して若苗を食べています。

栽培動画

農場長によるレタスの収穫動画☆

出典元:YouTube

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